魚の名前は、見た目の特徴から付けられているものが多いですよね。ヒメジ科の『おじさん』って魚は、口の下の2本のヒゲが、おじさんを連想させることからついた名前だそうです。えっ?『姫路のおじさんとは違うの?』って思っちゃいました?いえいえ、実はれっきとした魚の名前なんです。なんだか憎めない名前ですよね!おじさんは、スズキ目ヒメジ科の一種なんですけど、他にも同じ種類や仲間はどのくらいいるのかを調べてみましたので、最後までぜひお付き合いください。
おじさんって魚の種類は?
『スズキ目ヒメジ科』は全世界の暖海に分布します。
【スズキ目ヒメジ科】
- アカヒメジ属
- メダマヒメジ属
- ウミヒゴイ属
- ベニヒメジ属
- ウペネイクティス属
- ヒメジ属
【スズキ目ヒメジ科ウミヒゴイ属】
- オオスジヒメジ
- オキナヒメジ
- オジサン
- コバンヒメジ
- タカサゴヒメジ
- ホウライヒメジ
- マルクチヒメジ
- ミナベヒメジ
- リュウキュウヒメジ
- ホウライヒメジ
- インドヒメジ
- フタスジヒメジ
- ウミヒゴイ
- クロスジヒメジ
- レッドシーゴートフィッシュ
- ロージーゴートフィッシュ
- イエロースレッデッドゴートフィッシュ
スズキ目ヒメジ科の魚の特徴は、口の下に立派なヒゲがあること。ヒゲがトレードマークのヒメジ科の魚はかなりの種類がいるのに、なぜかおじさんは1匹だけ『オジサン』と名付けられてしまったんです。他のヒメジ科のほとんどは『〇〇ヒメジ』と命名されているんですけどね。おじさんを発見した人が、きっとユニークな人だったんでしょう。
ヒメジ科の共通点はそう!ヒゲです。ヒゲくらいしか共通点はないんですけど、その唯一の共通点で名前を付けられてしまった魚達。実はどれもが『おじさん』と呼ばれる地方もあります。
つまり、同じヒメジ科の他の魚でも、ヒゲが生えていて同じような形の魚を、おじさんと呼ぶ地方もあるということです。もちろんメスでも『おじさん』と呼ばれます。
更に細かくみていくと、ヒメジ科の中のウミヒゴイ属は『海のヒゴイ』を想像させるような名前ではありませんか?幼魚の時からヒゲを伸ばすなんて、『ずいぶん早熟!』と思われたかもしれませんね。ただ、このヒゲが無ければ、餌を探すこともできませんから。生まれてから死ぬまで、ずっと『おじさん』と呼ばれるのはおじさんだって、きっと迷惑なことに違いありませんよ。
赤い色のコイを『緋鯉(ひごい)』と言いますが、おじさんは海で獲れる『緋鯉』に似た魚といってもいいでしょう。
なんだか、愛着のわく名前の『おじさん』ですが、おじさんにはたくさんの仲間がいることがお分かりいただけたのではないでしょうか?ただ、おじさんほど美味しい魚も少ないと思います。ぜひ一度おじさんを食べてみてくださいね。
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